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韓国映画『国際市場で逢いましょう』を観てきたんだけど、困難な時代に抗いながら懸命に生きている市井の人たちの気持ちに暖かく寄り添う素晴らしい作品だった。 [映画]

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5月16日 ヒューマントラストシネマ有楽町
2015年に観た25本目の映画。

とても良かったです。
そうだろうなぁと思っていましたけど。
その想像を超える映画でした。
過酷な状況を生き抜く主人公の人生に、笑いあり、涙ありの見事な大衆娯楽映画。

初めての経験でしたが、劇場でたまたま観た本作の予告編。
既にちょっと涙が・・・
主人公に「自分の人生は辛かった」と言わせる映画って、凄まじいな、と。
日本映画で、そういう作品って、あんまり観た事が無い気がするんだけどね。
もうここら辺からして、韓国映画らしさが匂ってましたよね。

で、鑑賞後ですが。
私の中では、それぞれ、ストーリーは全く異なるけど、『拝啓、愛しています』『怪しい彼女』『7番房の奇跡』等に連なる、号泣大衆娯楽韓国映画という分類です。
後々まで心に残る映画になるような気がします。
私自身、20年前に父が他界しているせいもあり、父子のエピソードは、どれも、とても心に響きましたので。

公開初日だからか、東方神起ユンホ氏が出演しているからか、わからないけどほぼ満席。
人口約5,000万人の韓国で、歴代2位となる約1,500万人を動員した映画なので、本当はもっと公開館数が多くても良いくらいかと。

冒頭、老夫婦が会話をする自宅から見える釜山の景色に懐かしさを感じました。
もう2年以上釜山行ってないんだもんなぁ。
左に釜山タワー、中央あたりに、南浦洞のロッテデパート光復店。
その隣には、建設中の釜山ロッテタウンタワーが見えて、更に影島大橋。
地下鉄チャガルチ駅を降りて、高台を上がっていくと中腹に住宅地があるので、そこら辺にある家なのでしょうかね。

私の父は、生きていれば88歳。
戦時中は満州国に渡ったのですが、戦後、国内への引き揚げ時、とても苦労をしたようです。
ただ、その時の事は、母にも、何も話しをしていないようで・・・
前から気になってたんです、一体、父はそこで何を見て、何を感じたのか。
「辛い時代に生まれ、この苦しみを味わったのが子供たちじゃなくて僕たちで本当によかった」と、私の父も、もしかしたらそう思っていたのかもしれないと感じました。

そういえば、初めて韓国に行った時、釜山へ行ったのですが、KTX釜山駅前で日本で言うところの傷痍軍人の方々が街頭募金を呼びかけていました。
それを観たときに、気がついたんです・・・「戦後って、その国によって、いつが起点なのか違うんだな」と。

確かに、日本でも私の幼少時代、傷痍軍人の方々を見かけた覚えがあります。
ですが、いつ頃からか、パッタリ見かけなくなりましたよね。

それは、そうです。
日本で「戦後」と言えば、約70年前が起点となります。
その時に生まれた人でも70歳。
その時に大人だったら90歳ですからね。

でも、隣国韓国では違うのですよね。
そんな記憶も蘇りました。

父親との関係性についても、少し前に観た『海にかかる霧』より、もっと直接的に家父長制の長(おさ)としての役割を真っ当する事の辛さを語っているのが印象的でした。
『海にかかる霧』で船長が果たそうとして果たせなかった長としての役割を、この映画でのドクスが果たしきったと言えなくもない。
そして、ほぼ同時期に家父長制の役割について触れている映画が製作されているあたりに、現代韓国での家父長制存続についての揺らぎが透けて見える気がしました。
これから、日本のように、家父長制が衰退の一途をたどるのか、それとも復権していくのか・・・
この映画の動員数を考えると、まだ衰退の一途とは決めつけられない状況にあるのだとは思うのですけどね。

そしてなんといっても、ラスト、ドクスからの父親へのメッセージに泣かされました。
劇場を出た後、父親に会いたくなりました。
会って、色んな事を話したいし、聞きたい事もたくさんあるな、って。
そういう事を思わせてくれる映画って、良い作品だな、って思うんです。

韓国のニュースサイトでは、本作品を批判する論調もあるようです。
政治色が無いですからね。
明らかに、意図的に排除してますから。

そうなんですよね。
若い人は知らないだろうし、40代以上の人でも忘れがちですが、韓国って、1988年のソウルオリンピック直前まで軍事政権でしたよね。
もっと言うと、私の幼少時代は、韓国より北朝鮮の方が、豊かな国だと思われていました。
というか、豊かな国でしたよね。
今じゃ信じられないけど。

そういう描写は、ほとんどありません。
それを不満に思う人たちが韓国内にはいるようです。

でも、ドラマではなく、映画という尺が決まった中で、それを入れ込んでも、中途半端な表現にしかならないでしょう。
ましてや、他国の人間にとっては、わかりにくい映画となってしまうので、これはこれで良いと思います。

あっそうそう、この映画、私は、韓国人30代女性2名と一緒に観に行ったんですが。
1人は釜山出身でして、「ファン・ジョンミンの釜山訛りは完璧」と称賛していました。
こういうのは、日本人だとよくわからないのですが、日本で言うと関東出身の俳優さんが大阪弁を完璧に話している感覚なのでしょう。
そりゃびっくりしますよね。(笑)

ついでに「ユンホの訛りはわざとらしくて今ひとつ」とも。
これは、もう1人が光州出身だからなんだろうし、基になっている「ナム・ジン」を知っているからそう思うのかも。
まぁ私から観ても演技云々の前に「これユンホである必要あるの?」でしたね。
何か韓国人にしかわからない因縁とかあるのかもしれないけど。
『海にかかる霧』でのユチョンの方が、主役級の扱いだったせいもあり、大物に見えちゃいますこれじゃ。
だったら出演しない方が良かったかもになるんじゃないかなぁ。
どうしても比較されちゃうでしょうからね。

あんまり細々とした事を書いてもしょうが無いのでこの辺で終わりにしますが、韓国大衆娯楽映画の力量や熱量を、またもや見せつけられて・・・
羨ましい限りでした。

『ALWAYS 三丁目の夕日』も良い映画なのでしょうが、ああいうのではなく、本作の「日本版」を観てみたい気がしました。
本作をパクリでも、リスペクトでも無く、しっかりとサッカーで言うところの「スカウティング」して、シリアス一辺倒ではなく、適度に笑いも入れて緊張と弛緩をしっかりと出した、「日本版:国際市場で逢いましょう」が観たいですね。

【公式サイト】映画『国際市場で逢いましょう』5月16日?ヒューマントラストシネマ有楽町、シネマート新宿ほか全国順次ロードショー
http://kokusaiichiba.jp/
国際市場で逢いましょう - 映画ならKINENOTE
http://www.kinenote.com/main/public/cinema/detail.aspx?cinema_id=82870
국제시장 – Daum 영화
http://movie.daum.net/moviedetail/moviedetailMain.do?movieId=76872
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